優しくされると、胸の奥が熱くなった。


涙が止まらなくて、次々と溢れ出す。


あぁ、そうだった。


あたしはこんな風に人から認められたかったんだ。


そして、この暖かな気持ちを少しでも多くの人に分けてあげたくて、人に優しくしていたんだった。


「蘭、午後からは学校に来るでしょ?」


早苗にそう聞かれ、あたしは涙をぬぐって頷いた。


「もちろん、行くよ」


そう、返事をしたのだった。