こくおうさまのすきなひと




「耳が、赤かった……」


ひとりになってから、ぽつりと言葉を漏らす。


そう言えば、最初エスコートをして貰った時も、同じように耳が赤くなっていた。
平静を保っているようだったけれど、耳だけはとても赤くて、つい可愛いと思ってしまって……。



もしかして、私になかなか触れて来ないのは、恥ずかしいから?

私が嫌とかではなく、ただ単に……?



そう考えたら胸の内が、ほわっと温かくなった。


それと同時に、とくとくと心臓が少し早く打ち始めて……。



この現象が何なのか、その時の私にはよく分からなかった。


今までとは違う心の変化に、ただ戸惑うばかりだった。