国王様は、ふう、とため息ような息を吐くと、私の元へとやって来る。
そして、私の目線まで腰を下ろした。
「顔を上げて、ミネア。そんなに謝らなくていい。確かに公務も大事だが、そなたの体調も大事なのだよ。このような状態で気を病み、眠れずに身体を壊されては、そなたの両親にも申し訳が立たない。こんな時だからこそ、ミネアは元気でいて貰わなくてはならない」
「アルス様……」
「それにな、こう言うのも何だが、私もその、……心地よかったのだ。ミネアの体温を感じ、久しぶりに夢を見る事もなく深くまで寝る事が出来たのだよ」
そう言ったところで、国王様はスッと立ち上がり、背中を向けた。
どんな表情をしていたのかは分からなかったが、髪の毛から覗く耳が真っ赤に染まっている。
「どんなに遅くなろうが、これからはずっとこの部屋で寝る事にしよう」
「は、はい……」
「では、行ってくる」
国王様は顔を見せないまま、部屋を出ていった。

