「どういう事ですか……。私も褒める時は褒めますよ、失礼な」

「すまない。少し言いすぎてしまったな」


普段はいつも冷静沈着で、あまり表情を見せないロバートの人間らしい一面を垣間見る事ができ、ロバートとの距離が少し縮まったような気がして、私はつい嬉しくなり謝りながらも笑ってしまう。

それにつられてロバートもまた笑った。



……なんだ。

ロバートも私の前で、笑えるじゃないか。


私の心の中の不安は、ロバートに話した事で心なしか和らいでいた。

多分、ロバートからの言葉が効いているのだろう。


"気持ちは必ず伝わる"


その言葉はなによりも心強い。



「自信を持つしかないのだな。結局は」

「そうです。恐れていては何も始まりませんよ」



……自信。


ミネアを前にしても、それが保たれるかどうか分からないが、やるしかない。

逃げていては、何も始まらない。


想いを伝える為には、一歩を踏み出すしか、方法はないのだな……。