案の定、国王様の顔がどんどんと赤くなっていく。

そして大して時も経たないうちに、首を垂れ、そのまま夢の世界へと旅立ってしまった。


「……寝て、しまいましたね」


私がぽつりと言うと、ロバートは深くため息を付く。


「……ったく、お酒が弱いのに無理をして。大変失礼を致しました、ミネア王妃」

「い、いえ。何もお気になさらず。それよりも早くベッドに寝かせて上げた方が……」

「そう致します。ミネア王妃はどうぞそのまま、ゆっくりと食事を続けて下さい」


ロバートはそう言って侍従を何人か呼び、両肩に担いで部屋を出ていった。


どうして無理にお酒を飲んでしまったのだろう?
無理なんてしなくてもいいのに。


国王様の行動が、いまいちよく分からない。

けれどやっぱり、何故か可愛いと思ってしまって、また笑みが零れてしまった。