――空は一面、陰りのない青が広がる。

そこには大地に光と温もりを与える太陽が、堂々と浮かぶ。


その恵みを受けた草花達は、歌うように踊るように神の吐息のような風と共に優しく揺れ、その傍らで清き水が心地よい音を奏でていた。


「あははっ!ライア、早くおいでよ!」

「セシルおにいさま、まって!」


そんな自然の中を、私の子たちが楽しそうに駆けずり回っている。

私は目を細めながら、無邪気に遊ぶ子供たちを見つめていた。



私とミネアが結婚して、早六年という月日が経つ。

結婚して直ぐに長男のセシルを身ごもり、そのさらに二年後には長女のライアが誕生する。

我が国は至って平和。

無論、ミネアの故郷であるアーネストもあれ以来平和を保っている。