――翌朝、早々に執務室へミネアが訪れた。


その表情は冴えず、顔色も悪い。

どうやらミネアもまた、眠れぬ夜を過ごしたようであった。


ミネアは私の前にやって来ると、涙を溜めて話し始める。


「昨日ロバートが部屋にいらっしゃって、その時ついに始まったと聞き、とても不安でどうしようもなくて、邪魔であるのは承知の上でこちらへ伺ったのです……!本当に私の国は……!」


「大丈夫だミネア。必ずアーネストは私達の手で守る。だから心配しなくてもいい。どうか落ち着いて」


「ですが、周りがこれだけ色々とやってくださっているのに、私だけのうのうと過ごす事なんて出来ません!どうか、どうか私にも出来る事をなんなりと仰って下さい。私は何をすればよろしいですかっ!?」


「ミネア、そなたは心の中で祈ってくれているだけでいい。ミネアが出来る事はそれだけだ」


「でも……!」


「約束しただろう?必ず、と言ったはずだ。何としても私がミネアの愛する国を守ってみせるよ」