「別に謝らなくてもいい。それより、とても楽しそうに話をしていたな。こちらまで声が漏れ聞こえていた」
「ああっ!申し訳ありません、アルス様!こんな夜遅くに大きな声で……!」
「いや、別によいのだ。むしろ、楽しそうでなにより。ここに来てそう心から笑う事もないだろう?遠慮する必要はないんだ。ティア、これからもミネアの良き話し相手として、いて欲しい。よろしく頼む」
別に怒っているつもりはないのだが、ティアは申し訳なさそうな表情を浮かべて、私に向けて深く一礼をする。
「……かしこまりました、国王様。しかし……」
「そんな顔をするな、ティア。そして顔を上げよ。謝る必要もない。私はそなた達の明るい声を聞けて嬉しいのだから」
「ですが……」
「この際だから言うが、この部屋で私達だけの時は、ティアもそこまでかしこまる必要などないぞ。ロバートを見ろ、国王の私にも容赦ないだろう?君もそのくらいでいい。これから長く私達と付き合うのだから」
その言葉に、ティアは困惑した表情を浮かべる。
「ろ、ロバート様のように、ですか?」
「ああ。ずっとかしこまられるくらいなら、あのくらいの方がいい」
「でも……」
「私がいいと言っているんだ。気にする必要はない」
「ですが、さすがに私はあそこまで強くは言えませんし、行動も出来ませんが……。……本当によろしいのですか?国王様」
「大丈夫だ。多少の小言はロバートで耐性が付いている。遠慮はいらん」

