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ダンスを踊り終え、ミネアは一旦席を立った。

私も外の空気を吸いに、ロアと共にバルコニーへと出る。


アーハイム国ほとんどの貴族が参加している為、中は人の熱でとても蒸し暑く息苦しい。


加えてミネアとダンスをしたものだから、暑さに加えてミネアを引き寄せた喜びと緊張と、色々なものが入り混じって、汗が噴き出そうなほどに身体は火照っていた。


外の風はひんやりとしていて、何もしないのであれば寒く感じるが、今の私にはとても心地良い。


心地良いと言えば、ミネアをこの腕の中へ初めて引き寄せる事が出来た。

シルクのような滑らかな白い肌に、柔らかな身体。

思った以上にミネアの身体は抱き心地がよく、踊りながらこのまま離したくないという衝動に駆られた。


ああダメだ。

思い出すだけでも、にやけてしまう。



そんな私の姿を隣で見ていて、ロアは不審に思ったのだろう、困惑した表情を浮かべて声を掛ける。