「お母さん、私ね、スマホを買い換えたいの。

最新のスマホって、すごいんだよ。

いいでしょ、お母さん」




私は、呪いから逃れたくて、ドキドキしながら母にそう言うと、
母は私に冷たくこう言った。




「理恵が使ってるスマホは、買ってから、まだ一年でしょ。

それなのに、新しいスマホを買えるわけがないじゃない。

うちは、金持ちじゃないのよ」




「お母さん、これだけは一生のお願いなの。

私、どうしても新しいスマホが欲しいの」




「ダメなものは、ダメよ!」




「お母さん、お願いだから……」




私は母にそう言って、頼んだけど、母は私を相手にしてくれなかった。