｢人間は誰でも憎しみの感情を持っているんだ。

人間はその感情を普段は表に出さないようにしているんだけど、
憎しみの感情が心の中で膨れ上がると、心の中に住む鬼たちは暴れ出すんだ｣




和宏の話を聞いたあとに、私は鬼たちに目を向けた。




すると鬼たちは、憎しみと悪意に満ちた表情で、
今にも暴れ出しそうだった。




私は自分に問いかけていた。




私の心の中にも、あの鬼たちのような醜い存在がいたのだろうか？




私は自分をいじめていた和田恭子を憎むとき、心の中であの鬼のような存在が暴れ出していたのだろうか？




｢お姉ちゃん、復讐アプリの呪いの秘密はね、あの鬼たちにあるんだよ。

復讐アプリの投稿にあの鬼たちが共感したとき、復讐は果たされるんだ｣