「憎い!」

「憎い!」

「憎い!」




複数の鬼たちが口にする憎いという言葉。




あの鬼たちって、いったい何だろう?




私がそんなことを思っているとき、私は不意に話しかけられた。




「お姉ちゃん、あれはね、人間の心の中に住み着く鬼たちだよ」




私は、その声がした方に目を向けた。




するとそこには、あの和宏の幽霊が立っていた。