私が恭子の不気味さに恐ろしくなって、後ずさりしたとき、私の背中に柔らかい何かが当たり、
私はその瞬間、ドキリとして振り返った。




「他人を殺して、自分だけが幸せになろうなんて、虫が良すぎるよ」




私にそう言った女を見て、私は恐ろしくて息をのんだ。




額が陥没し、頭から血を垂れ流しているその女は、私が金属バットで殴り殺した神崎祥子だった。




「私、あなたを殺したくなんてなかったの……。

でも、私には呪いがかけられていて、私はその呪いに逆らえなかったの……」