思わず4人を見渡した。

みんな相変わらず見下したような表情で、私を見ている。



―――この中に、味方はいない。


ここにいる侍女達も、殿下の隣に座る妻達も、そして殿下も。



・・・そう。
そういう事。


そうやって私をこの城の中で、虐めて楽しもうって魂胆なのね。


まあねえ、一日中城の中に篭っているようなもんだしね。

何が暇つぶしでも、とかストレス発散になるものが欲しいわよね。



・・・でもね。


私をなめないで頂きたい。

そんなんでめそめそ泣く様な豆腐メンタルじゃないのよ、こっちは。


あのバカ親父の愛人のせいで、つまらない虐めは日常茶飯事だったのよ。


愛人同士の醜い喧嘩だって見てきてるし、巻き込まれたりもしてる。

ずっと平穏な生活を送ってきた訳じゃないのよ。

私の毎日は、ほぼ修羅場ばかりだったの。