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そして、数分後。
しっかりご飯を食べ終えた藤吉さんが「どこから話す?」と、聞いて来た。


どこから、と言われても、あたしたちは何も知らない。


「特別会員って、一体何?」


あたしはまずそう聞いた。


オークションを見に行く原因になった、通販サイトの特別会員だ。


「何って、特別会員になったのは自分の意思でしょ?」


藤吉さんが不思議そうな顔をしてそう聞いてくる。


「そうだけど。オークションの事なんて登録する時に書いてなかった」


「あぁ。オークションがセットで付いて来たって考えたらいいんだよ。通販サイトの特別会員だけが利用できる特別なオークションがね」


軽くそう言う藤吉さんにあたしはますますわからなくなる。


首を傾げていると「正直、通販サイトとオークションの直接の関わりがあるのかどうか、疑問を覚える所だよね」と、藤吉さんは言った。


「え?」


「オークションの参加者を募るために、サイトのメールアドレスを使わせてもらってるって感じ?


サイト自体はごく普通のもので何も違和感はないでしょ?


それに、本当にあのサイトがオークションを開催しているとしたら、すぐに問題になると思うんだよね。


大きなサイトだから、犯罪につながることをあんなにも堂々とできるとは思えない」