家から十五分歩いた浩太は、真っ暗な校庭から、校舎の屋上を見上げた。




〈 校舎の屋上には、本当に夏希がいるのだろうか?

夏希は何のために、オレを校舎の屋上に呼ぶのだろう?

オレは早く校舎の屋上に行かなくちゃ。

オレたちは、友だちだから…… 〉




浩太は自分にそう言い聞かせて、明かりのついていない真っ暗な校舎へと向かった。