浩太は声高にそう言ったあとに、私たちの顔を見た。




「オレは校舎の屋上になんか少しも行きたくはない。

でも、夏希の幽霊が口にする『私たち、友だちだよね』っていう言葉が、オレの胸をしめつけて、苦しいんだよ。

夏希は何度も何度も、オレに言うんだ。

『私たち、友だちだよね』って……」




「夏希はオレたちのグループチャットの仲間だけれど……」




和也はそう言って下を向いた。




「夏希はオレたちに何も言わずに死んだんだ。

夏希はもう、オレたちの友だちじゃないよ……」