「自殺するくらいつらいことがあるなら、夏希はオレたちにそう言えば良かったんだ。

そうすれば、オレたちだって……」




和也がそうつぶやいたあとに、浩太が昨日の夜の出来事を話し始めた。




「オレは昨日、夏希に言われたよ。

校舎の屋上から星を見ようって……。

校舎の屋上から見る星は、キラキラしていて、きれいだからって……。

でも、血で赤く染まったセーラー服を着た夏希にそんなこと言われても、校舎の屋上になんか行けねぇだろ?

そんなとこで、のんきに星なんて、見れねぇだろ?

だって夏希はそこから自殺したんだから……」