「どうしてなの、和也……。
どうして和也は香澄を助けるの?」
和也は夏希の言葉に答えずに、ありったけの力を込めて、香澄の体を引き上げた。
「和也はそんなに、香澄が好きなの?
危険な思いをしても、香澄を救いたいの?」
私の右手が、今にも和也から離れそうで怖かった。
私の命を繋いでいるのは、本当に頼りない一つの点。
私は祈るような気持ちで、私の右手がずっと和也とつながっていてくれることを願った。
どうして和也は香澄を助けるの?」
和也は夏希の言葉に答えずに、ありったけの力を込めて、香澄の体を引き上げた。
「和也はそんなに、香澄が好きなの?
危険な思いをしても、香澄を救いたいの?」
私の右手が、今にも和也から離れそうで怖かった。
私の命を繋いでいるのは、本当に頼りない一つの点。
私は祈るような気持ちで、私の右手がずっと和也とつながっていてくれることを願った。



