死んでもずっと友達だよ

「いやぁぁぁぁぁ!」




私はそう叫ぶと、夏希に背を向けて走り始めた。




夏希につかまったら、きっと殺されるという恐怖感。




私は早鐘を打つ心臓の鼓動を感じながら、屋上の端まで走った。




そして、屋上の手すりにつかまり、手すりから身を乗り出して、はるか遠くに見える地面を見つめた。




〈 こんな高いところから逃げられっこない……。

夏希はここから飛び降りて死んでしまった。

そしてそのあとに浩太も……。

でも私は、こんな場所で死にたくない。

私は、自分の未来を見たいから…… 〉




私がそんなことを思い、生き延びる手段を考えているとき、私の首にひんやりと冷たい二つの手がゆっくりと巻きついた。