死んでもずっと友達だよ

「夏希は間違ってるよ。

友だちの幸せって、自分の幸せじゃないの?

友だちの幸せをよろこべるのが、仲間じゃないの?」




「香澄、それは違う!」




夏希の悪意に満ちた言葉が、私の背後から聞こえてきた。




「香澄の考えは、幸せな人の考え方よ。

絶望に生きる私は、孤独なの……。

自分だけが不幸せなことに焦る気持ちが、香澄にはわかる?

みんなの不幸せをいつの間にか願っている私の気持ちを……」




〈 逃げなくちゃ…… 〉




私の頭の中で、警鐘が激しく鳴り響いた。




〈 今すぐ逃げないと、私は殺される…… 〉




私はそんな焦った気持ちから、思わず夏希の方を振り返った。