「香澄、こっちにおいで。

早く!」




私の頭の中に、直接、夏希の声が聞こえてくる。




「香澄は来てくれるよね。

私たちは、友だちだから……」




友だちって、何だろうと私は思う。




私は友だちだったはずの夏希の本当の姿を知らなかったから……。




私は夏希のうわべだけの笑顔を信じていたから……。