【私たちは友だちだから、いつもスマホで繋がっているの。

そうしたら、いつだってさみしくないから……。

そうしたら、いつだって一緒にいれるから……】




「止めて……。

止めてよ、夏希。

夏希はもう、死んだんだよ。

だからこれ以上、私たちのスマホに居座らないでよ。

私たちを解放してよ」




私はどうしようもない現状を嘆いて、泣きそうになりながら、そうつぶやいた。




「夏希の奴、友だちを何だと思ってるんだ?

オレたちは少しも望んでないのに、オレたちを自分がいる世界に引きずり込んで、それでも夏希はオレたちと友だちのままでいるつもりかよ!」




和也が怒りにまかせてそう言ったとき、教室のドアが開いて、担任の東山先生が入ってきた。




私と圭吾はそれを見ると、和也の席を離れ、自分たちの席に戻っていった。