自分が一生懸命、幸せになろうとすることで、誰かから憎まれたり、殺されそうになるなんて、あまりにも理不尽過ぎる。




それもその理不尽な相手が、私が大切にしていた友だちだったなんて……。




「香澄が幸せになろうとすることは、悪いことなんかじゃないよ。

自分の幸せを願わなくなった奴は、きっと無気力で、何の魅力もないよ。

香澄の幸せを邪魔する奴は、オレの幸せを邪魔する奴だ。

オレは夏希から香澄を守るよ。

だから、香澄はオレを信じろ!

香澄には、いつだって、オレがいるから……」




私はそう言った和也を泣きながら、強く抱きしめた。