「私ね、生きているのがとってもつらくて、苦しくて、もう耐えられなかったの。

でも、一人であっちに逝くのはさみしい……。

香澄なら、わかってくれるよね。

だって、友だちだから……」




私は夏希のその言葉に、振り返ることができなかった。




夏希が私に話しかける声は、いつもと違って不気味だった。




まるでその言葉に怨念が込められているかのように、私は感じていた。




私は下を向いて、夏希の声に気づかないフリをした。




夏希が早く、私のところからいなくなってくれるように……。