願いは叶う

私が目を閉じて、物思いにふけっているとき、部屋の電話のベルが鳴った。


私は、ハッとして目を開き、ソファーから立ち上がった。


電話がかかってきたのは、武士と約束した時間の5分前だった。


「もしもし、山村ですが」


「もしもし、私は○○警察署の小宮山というものですが、あなたは山村小夜子さんでしょうか?」


私は、予期せぬ電話の相手に受話器を強く握りしめた。


私の頭の中で、激しく警鐘が鳴り始めた。


「はい、私が山村小夜子ですが……、今回はどういったご用件でしょうか?」


「じつは、先ほど事故があったんです。

10tトラックに女の子がはねられまして……。

病院に運び込まれた女の子のポケットに、図書カードが入っていました。

事故にあった女の子の名前は、山村百合子。

住所は……」


〈 百合子が事故に! 〉


警察の話を聞いて、私の体は、ガタガタと震え始めた。


なぜ百合子が、事故なんかに!


「娘さんは、今、香川総合病院の手術室にいます。

今すぐ香川総合病院に来れますか?」