願いは叶う

「百合子……、残念だけど、今はダメだ。

今はお母さんに会っちゃいけない」


「どうして?

お父さん……」


武士はそう言われて、口をつぐんだ。


今の小夜子と百合子が顔を合わせたとして、何かいいことがあるだろうか?


百合子もきっと、小夜子に失望するだろう。


自分の母親は、こんな人だったのかって……。


「百合子、もう少しだけ待ってみよう。

お父さんがお母さんに話してみる。

いい加減、お酒をやめられないかって。

それからもう一度、これからのことを考えてみよう」


「お父さん、お母さんはきっとお酒をやめられるよね」


百合子が心配そうな顔で武士を見た。


「そうだね。

やめられるよ、きっと……。

小夜子なら百合子のことを思って……」