願いは叶う

桜井由美はそう言って、私の心の中に潜む彼女への悪意に少しも気づかず、私の元を去っていった。


桜井由美のように、恵まれた環境で、愛されながら育ってきた人は、他人の悪意には疎いのかもしれないと私は思った。


いつも恵まれていた彼女は、人を妬んだり、恨んだり、陥れようと思ったりなど、考えたこともないだろう。


いつも幸せだった彼女の心は、清水のように澄んでいて、彼女は誰にでも気さくで優しかった。


私は、桜井由美の後ろ姿を見つめ、私とは真逆の桜井由美になりたいと心の中で思った。