私は、重く沈んだ心を少しでも軽くしようと、自分が思い描く理想の家庭を想像してみた。


母も含めた家庭四人が、リビングに集まり食事をしている。


母は、孫の百合子に笑いながら話しかけ、百合子もうれしそうに笑っている。


武士さんは、二人の様子を温かく見守り、私は、自分の大切な人たちに囲まれて、こんな日が、ずっと続けばいいのにと、微笑みながら考える。


私が思い描いていた私の幸せ。


私のこの夢は、もう決して叶うことはなかった。