願いは叶う

年末も差し迫った風が冷たい日の夜に、私は電車賃をポケットにしまい、父がいる隣町へと向かった。


〈 小夜子……、私たちどうすればいいだろうね…… 〉


母のその弱々しい言葉に胸が痛んで、私は、いつのときも憎んでいた身勝手な父に頼ることを決めた。


できるならば、あの人には会いたくない。


口もききたくなければ、関わりたくもない。


でも、お金がなかったならば、お母さんが悲しむ。


無理のきかない体で、無理をしてしまう。


お母さんのために、私は、お金を持ち帰らなくてはならない。