願いは叶う

小夜子は幼いとき、どんな気持ちで毎日を過ごしていたのだろうかと思ったとき、絹子の胸は痛んだ。


〈 でもお母さん、本当に正しかったのは私ではなくて、やっぱりお母さんだったわ。

お母さんはいつも私に言っていたから、願いは叶うって。

私たちだって、幸せになれるって…… 〉


自分が体調を崩して仕事に行けなかったとき、小夜子はいったい、どんな気持ちだったのだろう。


生活が苦しい、お金が足りない。


それなのに、自分は仕事にも行けなかった。


小夜子は中学を卒業したら、定時制高校に行きたいと言っていた。


働きながら、学校に行きたいって……。


でも小夜子は、普通の高校に進学したかったに違いなかった。


周りの子たちが、そうするように……。