願いは叶う

「その女の人、顔中が傷だらけなの……。

口は裂けて、鼻は削がれていて、頬は切り落とされて、目はえぐられていたの……」


百合子はそう言って、肩を揺らして泣いた。


「百合ちゃん、しっかりして。

泣かなくても、大丈夫なの。

気持ちを静めて、落ちついて考えればわかるわ。

百合ちゃん、そんなお化けみたいな女の人なんて、本当はいないのよ」


「私……、その女の人に言ったの。

『あなたは誰なの?
どうして私につきまとうの?』って」


「百合ちゃん、だからね、お母さんが言ってるみたいに、そんな女の人はいないのよ」


「そしたらね、その女の人は私にこう答えたの……」


百合子の涙が、頬を伝って百合子の胸元にポトリと落ちた。


「私の名前は、立川早苗って……」