願いは叶う

私は、過去に犯した自分の罪をなかったことにして生きてきた。


私が犯した罪は、誰も知らない。


もしも私が、自分が犯した罪を誰にも話さなかったら、きっとあの事件と私は結びつかない。


だったら私は、過去の罪を隠し続けよう。


小さな箱の中に閉じ込めて、紐でふたを固く閉じ、人目のつかない屋根裏にしまい込もう。


もうあのことはなかったことにして、私だけは幸せになろう。


あの箱は、決して開けてはならない呪われた箱。


あの箱が開かれたとき、私の幸せは形をなくしていく。


私は今まで、そう思って生きてきた。


それなのに……。


私は、次から次へと流れ落ちてくる涙を拭った。


悪霊たちは知らぬ間に、箱の中から這い出してきた。