願いは叶う

「百合子ちゃん、何かに怯えながら、教室を出ていったんです。

でも私には、百合子ちゃんが何に怯えているかわからなくて……」


私は頭の中で、百合子が私に言ったことを思い出していた。


〈 お母さん、私、顔中に包帯を巻いた女の人に会ったの…… 〉


「私は、百合子ちゃんのその様子に驚いてしまい、教室を出ていく百合子ちゃんを引き止めることを忘れてしまって……」


〈 その女の人、顔がなかったの。

切り刻まれて、えぐられて、あの人の顔は、ぐちゃぐちゃで…… 〉


「私も後から教室を飛び出して、百合子ちゃんを捜したんですけれども、私が百合子ちゃんを見つけたときには、百合子ちゃんは校舎の三階で気を失って倒れていて……」


〈 お母さん…… 〉


私は、佐々木優子の話を聞いて、目を閉じた。


〈 私、その人に殺される…… 〉