「行くよ」

翌日の昼休みになったとたん、渚があたしに言った。

あたしは動けない。


やっぱり屋上に行くんだ……。


今朝から昼休みまで、千夏たちがあたしに話しかけることはなかった。

本当に昨日の出来事が夢だったかのようにさえ思えていたのに。

「どうしたの?」

遙香がお弁当を持ってあたしの席に来ると、不思議そうな顔をしている。

「あ……」

言葉がつまるあたしに、渚が言う。
「今日から純子は私たちと昼休みを過ごすんだ」

「え? それ、本当なの?」

戸惑った表情で遙香があたしを見る。

その視線を受け止められない。

瑠奈は、自分の席から不安そうにあたしを見ていた。