カコッとプルタブをひいて、ココアの缶をあけた。 あったかいー、と鼻先の赤い彼が嬉しそうにする。 「まだ誰にも言ってなかったんだけど、委員長ならいいかなー」 「なんの話?」 へらり、と笑って告げられた言葉に、私は声を失った。 「おれ、先輩にふられたんだー」