至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

……そう。


お姉ちゃんはそんな人だった。


あたしはそれが嫌だった。


あたしのお姉ちゃんなのに……って。


母親もいない上、お姉ちゃんすら独占できなくて面白くなかった。


あたしは生まれながらにして"妹"だった。


頼りになる姉と、一人じゃ何もできない妹……。



「冷やかしのようにたまに顔を見せる、ヤクザのガキにも優しくしてくれた」



……それはきっと、テルさんのことだ。



はじめは、本当の姉のように慕う気持ちだったのかもしれない。


それが成長と共に、いつしか恋心に変わったのだろう。