強くはない陸上部だったけど、みんなと一緒に走って。 多少なりとも切磋琢磨するのが楽しくて。 大好きな彼女と、大嫌いな先輩と。 過ごす毎日は順調だった。 この頃の俺の周りには、確かに。 きらきらと輝く光が溢れていた。 なのに、どうしてなんだろう。 なんでこんな風になってしまったのか、今でもわからないんだ。 大好きな人たちを巻きこんだ。 傷つけた、あの事件。 ただ、きっと。 きっかけは──────── 俺、だった。