降り注ぐのは、君への手紙



「いい加減にすれば? 脈なんかねーよ。教師になったって、どんだけ成績優秀になったってそれだけ。お前はただの近所の子」

「そんなこと知ってる」


逆上させようと思って言った言葉に冷静に返され、俺は唇を噛み締めた。


わかってるなら、なんでいつまでも親父を追うんだ。
他にいくらだって男なんているだろうが。

お前は若い男が怖いのかもしれないけど、あんな変態は一握りだ。世の中捨てたもんじゃねぇんだぞ。お前を大切にしようって思ってるやつだって、ちゃんといる。


「でも私の三年間は、おじさまのためにあるから」


どこまでも頑なに親父を想う彼女に、カッとなって彼女を壁に押し付ける。

三年ぶりの壁ドン状態。成美の顔に恐怖の色がのる。
なのに俺は、自分を抑えられなかった。


「へぇ? それでこんなひっつめおさげ? 似合わねぇメガネまでして。それで優等生気取って親父に気に入られたいって?」


俺は彼女のメガネをとって投げ捨てる。
地面でカチャリと硬い音がして、成美の視線はそっちを追った。

ふせられた長いまつげ、きっちりした二重。全く化粧っ気がなくても美しい白い肌。

三年前なんて目じゃない。
思わず生唾を飲み込んでしまうほど、成美は綺麗になっていた。