降り注ぐのは、君への手紙

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「……そして、今日、ヨミさんは私を迎えに来てくれた。びっくりしたよ。まさか武俊くんがここにいるなんて」


話し終えた妃香里は、恥ずかしそうに笑って、ヨミと俺を交互に見つめた。

俺はもう軽口を叩く気分では無かった。

妃香里が死にきれずにさまよっているのは俺の責任じゃないか。
彼女の告白に頷きながら、自分からは何一つ彼女に与えようとしなかったせいで、ここまで思いつめさせてしまったんだ。


「悪かった」

「うん。……ううん。友達からって私が言ったからだよね。だから頷いたんだよね、武俊くん」

「でも、断るべきだった。最初から。……こんな風になるなら」


妃香里の瞳が陰った。

そしてお腹を抑えて一度顔を歪める。
次に彼女が顔をあげ、ゆっくりと立ち上がった時、変な凄みのようなものを感じて、俺はゾッとした。


「……そっちを否定するんだ」

「え?」


妃香里は今まで見たことのないような妖艶な笑みを浮かべる。


「私、運が良かったのかも知れない。だって……武俊くんも死んだんだもの」

「俺はまだ死んでない」

「でも戻れないんでしょ。私はもう後悔したくない。だから言うね。武俊くん、一緒に行こう」


差し出された手の意味が分からなかった。
ヨミは静かに無表情のまま俺と彼女を見つめる。