降り注ぐのは、君への手紙



……そして気がついたら、ここに来ていた。

見たこと無い景色の中で、私は途方に暮れながらとにかく歩いていた。
建物が見えた時にはホッとして、すぐさま駆け寄った。

重い扉を開くと、彼が、……ヨミさんが迎えてくれた。

ヨミさんに話しながら、私は自分が事故にあって死んだことを理解した。
ここに来るということは、誰かに何か伝えたいことがあるのでしょうと言われ、思いついたのはやっぱり武俊くんのこと。

私は、ペンを手にとった。

もう一度告白するつもりだったのに、死んでしまうなんてね。

そう思ったら間抜けすぎて泣けなかった。

ただ、もう自分が彼の隣に立つことは出来ないのなら、やっぱり彼に“いい子”だったと思って欲しくて。


【武俊くんのことがとても好きでした。
後悔しないように生きてね

妃香里】


キレイ事過ぎて嫌になる。

本当は違う。

私を見て、私を好きになってって心が暴れてる。
だけど、もう会えないなら仕方ないじゃない。


ヨミさんは、目を細めてその手紙を見て、


「こちらをご覧なさい」


と鏡を見せてくれた。