極彩色のクオーレ






また素早く煙幕の外へ滑り出、仕掛けたスイッチを押す。



ボゴッ!



瞬間、衛兵たちが立っていた地面が大きくへこんだ。


薄れかかっていた煙幕の代わりに土埃がもくもく立ちこめる。


仕掛けを動かした刹那、ニコはこちらを見てくるセイクリッドの視線に気付いた。


瞬きするほどのわずかな間であったが交わる。


そこに込められていたのは、怒りや憎悪に近しいものであった。


戦場で毎日のように目にしてきたものと似ている。


一瞬だけニコの視界に黒い霞が広がったが、それはすぐにきれいに晴れた。


深い落とし穴に落ちる彼らに背を向けてセドナのもとへ駆け寄る。


セドナは慌てた様子で牡鹿から降り、ティファニーを抱えて猿轡を取った。


頬に怪我をしているらしく、乾いた血がへばり付いている。



「ティファニー、おい、ティファニー!」


「しっかりしてください、ティファニー」



起こそうと懸命に動くニコとセドナの後ろで、ギベオンが穴にさらに爆弾を放り込んでいく。


再び溢れ出す煙幕に喜色を浮かべるギベオンの隣で、ケセラはあわあわと顔色を青くしていた。