極彩色のクオーレ






以前よりも立ち直りが早くなったケセラが、デシンを胸の辺りに引き上げて思い切った口調で提案した。


手厳しい言葉の多いギベオンと共に過ごしていくうちに鍛えられてきたようだ。



「それって、具体的にどうすんの?」


「えっと……ま、まだ考えてない」


「はあ?ダメじゃんそれ。


まぁ自分の意見を言うようになったところは認めてあげなくもないけどさ、それをどう使うかを考えなくちゃ仕掛け職人は務まらないよ」


「……ギベオン、僕、鍵職人の見習いだけど」


「バカだなあ、鍵と仕掛けは切っても切り離せないよ。


そんなことも知らないからいつまで経っても見習いから卒業できないんだ」


「うう……」



セドナはぺしゃんこになりかけたケセラの背中を軽く叩いた。



「はいはい、言葉の文までいちいち間に受けるなよ。


ギベオンも褒めてるんだかけなしてるんだか微妙な言い方は止めろ」


「ホントのことだよー。


ほらケセラ、悔しかったら何か意見出してみなよ」



ギベオンは相変わらず意地悪だ。


だがその内容は以前のように悪口たっぷりではなく、分かりづらくひねくれてはいるがケセラのことを思いやったり認めたりしたものになっていた。



(……二人とも、成長しているんですね)



生き物、特に人間ならば誰もが有する特権に、ニコはしみじみと頷いた。