極彩色のクオーレ






そしてその先には、セイクリッドが率いる集団がいる。


かなりの速さで進行していた。


馬の小走りに合わせて、衛兵たちが走っている。


先頭にセイクリッドが居り、その後ろに荷車が衛兵に囲まれて馬に引かれていた。


目を凝らしてみると、見覚えのあるスカートの裾がちらりと見えた。


間違いない、今日ティファニーが着ているワンピースの裾である。



(あそこにティファニーが……)



ニコが認識した瞬間、後ろから服をきゅっと握られ、胴に回されている腕にくっと力がこもったのを感じた。


牡鹿を止めて振り向くと、また泣きそうな表情でケセラがニコを見上げている。


セドナも心配した顔つきだった。



「……大丈夫ですよ、まだ冷静でいますから。


靄も見えていませんし、ざわつきもありませんからね」



そう答えるとケセラがあからさまに安心した表情に変わり、セドナも苦く口元をゆがめて息混じりに言った。



「……そんならいいけど、見失うなよ」


「はい」


「そんじゃケセラ、ギベオンに俺たちのこと伝えろ」


「うっ、うん」



ケセラは牡鹿から滑り降りてギベオンのもとへ静かにかつ素早く移動する。


牡鹿はその後をゆっくり歩いていく。