極彩色のクオーレ


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「っおい、ニコ!」



ブリキの牡鹿は、森に少し入ったところを道に沿って走っていた。


乱雑に立つ木々を、ぶつかりそうなギリギリのところで危なっかしくよけていく。


一歩間違えれば大事故だ。


森に入ってわずか十数秒でセドナとケセラは何度も死にそうな思いを味わった。


特にケセラは叫ぶ余裕もなければニコに掴まる余裕すらない、泡を吹いて気絶してもおかしくない状態だ。


自分が後ろに乗って良かったと、セドナは心の中で自身の判断を褒めた。


そしてまたニコを呼ぶ。



「おいニコ、ニコ!聞こえてるんだろ!?」



しかしゴーレムは黙したまま前を向いているだけ。


舌打ちしてため息を吐き、セドナは身を乗り出して赤い手綱をわし掴んだ。


鐙にかけた左足で体幹を支え、右足でケセラの身体を押さえる。


そして空いている左手でニコの首根っこを捕まえた。


かなり危ないが仕方ない。



「ケセラ、舌噛まねえように歯ぁ食いしばっとけ」


「へっ?」



口をぱくぱくさせながらもケセラはセドナを振り向く。


セドナは深く息を吸った。