自分を認めてくれる存在。守るべき存在。 そういうものができると、自分の中に力が湧いてくるものなんだ。 それってほんとに、すっげー力なんだ。 「あーあー。レオでも、いっしょーけんめーなレンアイとか、できちゃうんだねぇー」 舞い踊るように波打つ、オレンジジュース。 おどけた調子で、裕也はドリンクバーのグラスをくるくると回す。 「…バカにしてんのか」 「ほめてるよ」 グラスを操ったまま。足を上げた、ダルマの体勢のまま。 ちょっと眉を下げて、裕也は笑った。 「…ほめてんだよ」