翌日。


テスト休みは今日まで。


リビングの窓をいくつか開けると、通り抜ける風で部屋が涼しくなった。


庭にある緑が、さわさわと風に揺れる。


開け放した窓辺に立ちながら、私は昨日のことを思い出していた。


目の前の庭で、シーツにくるまって、抱きしめられて、キスをして、好きって言われて。


「うわっ」


思い出したら急に恥ずかしくなって、カーテンを閉めた。


ドキドキドキ……。


そっと胸に手を当てる。


朔くんと両想いになれたなんて、まだ全然実感がないよ。


朔くんが私のことを好きになってくれたなんて夢みたい。


あの後は、なんとなくお互い照れくさくって、顔を見るたびに「ふふっ」なんて笑って。


特に私。もう、心ここにあらずでふわふわ浮いてるみたいだった。


一晩経って、なんとなく、昨日の出来事を落ち着いて振り返れるようになったところ。