ケータイ小説 野いちご

かさぶた

かさぶた
化膿









すっかり暗くなった帰り道。

ぽわんと街灯が浮かび上がるように光っている。



ちらりと隣に目をやると、身長が変わらないせいで顔がやけに近く感じる。

並んで歩いているのは、もちろん……、



「疲れたねー委員長」



んんーっと大きく伸びをした岡村くん。



「先生、人使い荒すぎだよね⁈
あの仕事、今日中に終わったのって奇跡だと思うんだけど!」



まぁ、確かにそのとおり。

作った飾りの数は、なんとふたり合わせて400個。



ほとんど話すこともなく、ひたすら作る羽目になっていたんだから。



私からすれば会話をせずに済んだことはよかったと思うけど、やっぱりすごく疲れた。

先生を恨むしかない。



だけど、……岡村くんと少しでも話せたことが嬉しくて。



放課後、ふたりでなにかをしながらぽつぽつと交わす言葉。

まるで、ただ初めての恋にドキドキふわふわしていた1年生の頃に戻ったみたい。







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