ケータイ小説 野いちご

かさぶた

かさぶた
鈍痛









職員室で告げられた言葉に、くらり。

思わず目眩がする。



「……先生、それ本当ですか」

「ああ、そうだよ。
岡村とふたりで頼むな」



震える声で尋ねても、答えが変わることはなく。

私と岡村くんは、卒業式にクラス代表として出席することになった。






他校がどうかは知らないけど、私たちの高校では1クラスに男女ひとりずつ卒業式に出席することになっている。

でも、卒業式さえ出なければ学校は休みということもあって、なかなかみんな出席したがらない。



仕方がなく、女子は委員長である私になって、男子は保留だったんだけど……。

先生がまさか独断で決めた人が、よりによって岡村くんだなんて。



「あいつならサボらないし、野々宮もひとりじゃないから楽だろ。
それにあいつとはまだ比較的、会話をしてるじゃないか。
そのまま距離を縮めたらどうだ?」



ああ、なるほど。

そういうことなの。



クラスの人との距離がある私を先生なりに気づかって……ついでにどうにかならないかなと岡村くんに託したわけね。



迷惑だわ。







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