定番の焼きそば、かき氷。

ちょっとリッチに牛串や、お土産のベビーカステラ。

スーパーボールすくい、射的、くじと遊びもかなりこなした。



「水谷くん本当器用だよね。
なんでも出来ちゃう」

「まぁ特技だしなー」



大抵のことはなんだかんだでこなせたり、どうにか出来る。

それが、俺で。



周りの奴らに嫌味かー!と叫ばれること多々アリ。



だって多くのことは予測出来るんだから仕方がない。

唯一、予測不能なことと言えば、夏目のドジくらいかなー。



「そう考えるとお前ってすごいよな」

「え? ありがとう?」

「……うん」



カラン、カラン。

音を立てながら歩く俺たちの腕の中には、手に入れた景品たちでいっぱいだ。

お菓子や昔ながらのおもちゃなんかの中で1番は……、



「この花火セット当てたのがすごいよね」



大きな袋の中には普通の手持ちが10種類以上にねずみ花火、線香花火など多種多様な花火がセットになっている。

そしてメインは家庭用打ち上げ花火。



今までやったことがないくらい、いい花火だなー。



すごいすごい、と夏目は嬉しそう。

思わず俺までつられて気分が高揚してくる。